2017年05月

「意味怖」の画像検索結果


子どもも出来て、アパートも手狭になったので、中古の一軒家を買った。

 

それが、築3年で庭付き駅近、信じられないような格安物件だったんだ。

友人には「事故物件じゃね?」なんて言われたけど、ご近所さんも気さくで優しいし、今時珍しいおすそ分けなんかも頂けるので俺は気に入っている。

妻は、「時々、おこげ入りの失敗作もあるのよ」なんて笑っているが。

 

しかし、1ヶ月程過ぎた頃から、妻の体調が悪くなり、「視線を感じる。」と怯えるようになった。

やはり、いわく付きなのだろうか?

 

家が立つ前は何だったのか隣りのおばさんに聞いてみると、「ああ、うちの畑だったのよ~。うちの主人がいなくなってからは、手入れも出来ないし、手放しちゃったんだけどね~。」おばさんは少し寂しそうにそう言った。

 

そういえば、おばさんの家族が出入りしている所は見ないな。

寂しいから、色々とうちに世話を焼いてくれるのだろう。

 

日曜日、相変わらず具合の悪い妻に変わり、子どもと遊んでやろうと庭に出た。

以前の住人も子持ちだったのか、小さな砂場がある。

そこで砂遊びをさせていると、砂の中から真新しいクマのぬいぐるみが出てきた。

 

子どもが埋めたのか?

手に取ろうとして違和感を感じ、慌てて手を離した。

 

胴体の部分が赤い糸で縫い直されており、びっちりと針が埋め込まれていた。

 

先に子どもが触っていたら…ゾッとして警察を呼んだ。

 

庭で必死に説明したが、あまり真剣に取り合ってもらえなかった。

 

「この2、3年、よくそういうイタズラは聞くんですけどね。」

 

そんなやり取りをしていると、隣りのおばさんがひょっこり顔を出した。

 

「どうしたの?」

 

「気味悪い人形が庭に埋めてあったんです。悪意があるとしか思えません。」

 

「怖いわね~。それでお子さんは?」

 

「え?」

 

「怪我とかは大丈夫だったの?」

 

俺は明日にでも引っ越すことを決めた。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

主人公の俺が「気味悪い人形が庭に埋めてあったんです。悪意があるとしか思えません。」としか言ってないにも関わらず、隣のおばさんは「怪我とかは大丈夫だったの?」と言っている。

「気味悪い人形が庭に埋めてあったんです。悪意があるとしか思えません。」という発言だけでは、怪我をするという発想にはならない。

つまり、隣のおばさんは「人形に怪我の要因となる何か(針)」があることを知っていたということになる。

 

警察が「この2、3年、よくそういうイタズラは聞くんですけどね。」と言っていることから、おばさんは以前にもこういった行為を行っていたのだろう。

格安物件だったのもおばさんが嫌がらせをして、住人が何度も引っ越したと考えれば納得である。

おばさんはかつての自分の土地をとられるのが気に食わなかったのだろうか?

 

事故物件などで何か事件が起こると、幽霊のせいにしがちである。

しかし、何でも自分のせいにされて幽霊としては堪ったものではない。

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アフリカで私が写真撮影をしていた時の事。

望遠レンズで遠くを見ていたら大木(バオバブとかではない普通の樹木)に地元の人たちが10人位登って下を見ていた。

下を見るとライオンが呑気そうにいて、その近くに帽子が一つ落ちていた。

もう一回木の上を見ると、登っている人たちはみんな落ちているのと同じ帽子をかぶっているではないか。

 

「おやおや、帽子を落としたがライオンがいるので取りに行けないらしいw」

 

私は笑ってカメラから目を放し、別の撮影に向かった。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

「登っている人たちはみんな落ちているのと同じ帽子をかぶっている」という一文がある。

そう、「みんな」帽子を被っているのである。

だれも、帽子が無い人はいない。

しかし、木の下にも帽子が1つ落ちている。

いったいこれは誰のだろう?

 

もうお分かりだとは思うが、誰かが帽子を落としたのではなく、誰かがライオンに食べられて、結果として、帽子だけが残ったのである。

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大学生の姉貴と借りてきた日本のホラー映画を見ているときに

 

 「日本人は女の霊を怖がるから和製ホラーの主役は女の霊が多いんだ」

 

 とネットで読んだウンチクを話した。

 

 姉貴はあんまり興味無さそうに「ふーん」と言った。

  

 

数日後、俺が学校から帰ってくると居間の窓から白いワンピースを着た

 

 女の姿が見えた。顔は判別できなかったけど俺はああ姉貴帰ってきてんのか

 

 と思って家の中に入るが靴が無い。おかしいなと思って居間を覗くが姉貴の姿

 

は無かった。部屋にもいない。家中探したけれど姉貴は見つからなくて、

 

気味悪いと思いながらも俺はとりあえず自分の部屋に戻った。

 

制服の上着を脱いでクローゼットにかけようと近づいた瞬間、いきなりクローゼットが

 

開いて「ばあっ」と言いながら姉貴が飛び出してきた。

 

びっくりして尻もちついちまってる俺を勝ち誇った様に見つめながら、

 

「怖かった?あはははは」って笑いやがった。

 

畜生この前の俺の話に触発されてやったに違いない。

 

興味無さそうなフリしてたクセに!

 

「でも何で着替えたんだよ?さっきのワンピースの方が良かったと思うけど」

 

姉貴がワンピースからセーターとジーンズに着替えていたのが気になったから

 

尋ねてみたが姉貴は知らないと最後までしらばっくれてた。

  

 

―――そんな姉貴との思い出を振り返りながら俺は姉貴の部屋を見渡す。

 

姉貴はその年の冬に交通事故で突然この世を去った。

 

一見クールだが、あんないたずらをする茶目っけも持ち合わせていた

 

可愛い姉貴は、もういない。

 

でも俺は知っている。姉貴が今も俺達を見守ってくれていることを。

 

面と向かって現れたりはしないがちらちらと姿を見せては存在を知らせてくれる。

 

あの日と同じ白いワンピースを着て。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は白いワンピースの女を姉と勘違いしているが、まったく別の存在である。

 

 

 

姉は着替えた理由を知らばっくれていたわけでなく、本当に着替えていなかった。

 

今も白いワンピースの女は現れるわけだが、いったい何を訴えているのだろう?

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彼女と連絡がとれない。

 

携帯に電話をかけてもでない。

 

アルバイト先は無断欠勤が続いているようだ。

 

家に行っても鍵がかかっていて留守のようだ。

 

何か事件に巻き込まれたのかもしれない。

 

 

とても心配だ。

 

 

 

繋がらない携帯に何度となく電話をして、アルバイト先に様子を見に行き、彼女の家を訪ねる。

 

毎日毎日、この繰り返し。

 

明日あたり、彼女の家のドアをこじ開けて家の中の様子を見よう。

 

何か手がかりが見つかるかもしれないから。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

もしかしたら、ある一文に違和感を覚えるかもしれない。

「明日あたり、彼女の家のドアをこじ開けて家の中の様子を見よう。」の部分である。

男が「彼氏」ならこんなことをしなくても部屋の中には入れるだろう。

 

おそらく、この男はストーカーである。

彼女と連絡がとれないのは彼女がストーカーを恐れてずっと家に引きこもり無視しているからだろう。

 

 

実際、ストーカーというのはその自覚がないらしい。

メールを一日に100通以上送ったり、電話を何百回もかけたりしても自覚症状が無いらしいのである。

なんとも恐ろしいものである。

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昨日出所した。

 

おれは五人殺したが事件当時は未成年でもあったから、四年程で釈放。

 

当時はワイドショーを連日騒がせていたんだ。

 

今は心から反省してるし早く家族を養うために働きたかった。

 

 

なぜ二十歳そこらの俺が家族を養うかって?

 

当然両親は会社クビになってるし、姉は学費払えなくて中退したんだよ。

 

外出もままならない家族はこの四年間、飯買いに行く時以外は家に籠もりっぱなしさ。

 

だが貯金もつきてここ半年は塩と水道水だけで生活してたらしい。

 

 

さぞ恨まれているだろうと実家に帰ったが、みんな何もなかったかのように振る舞ってくれて涙がでたよ。

 

母はテレビを見ながら手を叩いて大笑いしてるし、姉は自慢の髪の毛をドライヤーで乾かしながら誰かと電話で話してる。

 

父はその様子を見ながら隠していた焼酎をチビチビ飲み、ニコニコしていた。

 

 

…………俺が早く働かなければ、このまま…………

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

「貯金もつきてここ半年は塩と水道水だけで生活してた」と書いてあるので、電気代等の公共料金の類は払うことができていないはずである。

一般的に電気代を滞納すると、二ヶ月程で供給を止められる。

当然テレビもドライヤーも使えるはずが無い。

 

にもかかわらず、母は「テレビを見ながら手を叩いて大笑い」、姉は「自慢の髪の毛をドライヤーで乾かしながら誰かと電話」、父は「その様子を見ながら隠していた焼酎をチビチビ飲み」とある。

電気が止まっている上、酒も買う余裕はないはずなのに、である。

つまり、「おれ」の殺人事件のために両親は職を失い、姉は学校を中退し、世間の風当たりの強さから精神を病んでしまったのだろう。

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