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全てに見放されたと思うほど、不運が続くときに差し伸べられる救いの手ほどありがたいものはない。''あるお客さんの行動が、私を救ってくれたのよ''と語るこの女性。住まいで起こった不幸な事故によりホームレスとなってしまった彼女に差し伸べられた救いの手とは!?


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彼女の名前はKrystal Kramer。昨年12月クリスマス、世間がキラキラと輝きお祝いムードの中、彼女はどん底にいた。

彼女の住んでいたアパートの部屋の水道管が破裂したのだ。部屋は水浸し、寒い中セントラルヒーティングは水道管破裂のためつかない、最悪の状況だ。
そして駆け付けた消防隊が告げた言葉は、彼女にとどめを刺した。


残念ながら、この部屋にはもう住める状況じゃない。引っ越しなさい。




生活費ぎりぎりの暮らしをしていたKrystal。引っ越すお金なんてあるはずもなく、やむを得ずホテル住まいをすることに。


 
毎日必死だったわ。もう生きていけないんじゃないかと思った。



と語るKrystal。寒い12月、家を追い出され、先も見えず、情けないことこの上なかっただろう。


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勤め先のピザ・ハットで、それでも懸命に働いていた彼女。
そんなある日、彼女に幸運が訪れます。

ある客と談笑していた彼女。店を出る際、もうピザを食べきれないから食べてくれと言われ、断る同僚を尻目に思わず

『ぜひ!いただくわ!私、今ホームレスなのよ。今晩何を食べるかさえ、わからないの。ありがとう!』


と食いついたKrystal。その日暮らしをしていたのだから、恥など気にしている場合ではない。
この彼女の素直さが、自身を救うことになる。




その客が帰るやいなや、レシートをひっつかんでKrystalの元にやってきた同僚は、興奮状態でこう伝えた。


『ねえ!さっきの客があんたに、すごい額のチップを置いていってくれたよ!』



見てみると、なんと41ドルのお会計に、600ドルを置いていってくれていたのだ。つまり約560ドル(約6万4千円)をKrystalのために置いていってくれた計算になる。


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すぐに出ていって、お礼を言いたかったのだけど、もう姿は見えなかった。
心からありがとうと叫んだわ。私にとってはまるで神様みたいだった。




その日ぐらしの彼女にはとんでもない恵みであったことだろう。困っている人に快く手を差し伸べてくれる人がいるという事実が、我々の心も温かくする話である。